6月19日15時59分配信 産経新聞
「チャイワン」論議の“火付け役”は韓国紙「朝鮮日報」(5月30日付)が報じた「韓国を猛追する中国と台湾」という記事。ここへきて韓国ハイテク産業の中国市場でのシェアが急低下したが、その原因が最近中国で「チャイワン」と呼ばれている中台企業の“共同戦線”にあるというのだ。
液晶パネルが代表例で、同紙によると昨年1~3月の韓国勢の中国市場でのシェアは46%と2位の台湾(35%)、3位の中国(13%)を圧倒していた。ところが今年同期は台湾勢が57%と、韓国(30%)の倍近いシェアを獲得して形勢が大逆転した。
ハイセンス(海信)など中国の主要なテレビメーカー8社が、液晶パネルの調達先を韓国製から奇美電子などの台湾製に切り換えたためだという。中国政府による台湾企業支援の行政指導によるところも大きい。台湾製パネルを安く大量購入した中国ブランドの低価格液晶テレビの売り上げが韓国ブランドを大きくしのぎ、1~3月は上位4位までを独占した。
朝鮮日報紙の報道を契機に、このところ台湾でも「チャイワン」論議が盛り上がっている。馬英九政権の対中関係改善、経済交流拡大策を支持する中台統一派系の「聯合報」と「中国時報」がこの言葉に肯定的な一方、台湾アイデンティティーを最重視する本土派・独立派系の「自由時報」紙は極めて批判的、否定的だ。
肯定派は「中国の巨大市場や資金力と台湾のハイテク技術、モノ作りのノウハウを結びつけ、両岸(中台)の中華民族がウィン・ウィンの関係を築くことで台湾経済の再生を果たそう」と唱える。
否定派は「中国の台湾に対するさまざまな経済優遇策(台湾産品買い付け団の相次ぐ派遣や在中国台湾企業への資金支援など)はすべて中台統一を急ぐための一時的な方便に過ぎない。逆に資金や技術を吸収されて台湾が香港のように空洞化する」と警戒する。
水と油のような双方の主張のどちらにも一定の説得力がある。中国の市場や労働力を生かすことなしに、台湾企業が世界競争で生き残るのは難しい。台湾企業が主導権を握れる範囲で中台の産業連携・協力を進めることは避けては通れないだろう。
一方で、中国の“微笑攻勢”が台湾統一をめざした冷徹な戦略、戦術に基づくことも否定しようがない。このところ中国から家電やLED(発光ダイオード)照明などの業界の買い付け・交流ミッションの来訪が相次いでいる。
彼らの最大の狙いはこれを機に世界のトップクラスに躍り出た台湾ハイテク産業との連携・協力を強め、先端技術の移転や共同開発体制の構築を進めることにある。
台湾側がこの面で確固たる政策、戦略と実行体制を整えなければ否定派の懸念が現実になりかねない。台湾との関係が緊密な日米のハイテク産業にとっても無関心ではいられない。
肯定派の意見は説得力があるどころか、本当にどこまで世間知らずでお人好しで考えが浅いのかと呆れてしまいますね。
チャイナ様との取引にウィン・ウィンの関係などあり得ないのは自明の理です。
表現は悪いですが、もしも本当に経済効果を狙うのであれば、好意を持った協力などはもってのほかで、戦術として「いかにチャイナ様をなだめすかし騙して儲けて逃げ切るか」を真剣に考えるべきでしょう。